ザ・ファインタワー ウエストコースト

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WEEKLY OSAKA NICHINICHI NEWSPAPER中央線沿線が狙い目

これから資産価値が高まるタワマンを専門家が分析

中央線沿線が狙い目これから資産価値が高まるタワマンを専門家が分析
「これから資産価値の上昇が期待できるタワーマンションはずばり大阪メトロ中央線沿線だと考えています」―。こう分析するのは「TOWERZギャラリー御堂筋本店」で新築・中古を問わずタワーマンションの情報を提供し、市内のタワーマンション売買実績ナンバーワンを誇るES&Companyの芝崎健一COO(最高執行責任者)。中央線沿線の価値が高まるのには大きく2つの理由があるという。(森陽一)
― 万博とインバウンドで先高感
一つ目は2025年に開催が迫る「大阪・関西万博」。会場へのアクセスのため中央線がコスモスクエア駅から延伸され、「(仮称)夢洲駅」が新設される。大阪メトロは万博を見据え、南北軸の御堂筋線4駅と東西軸の中央線5駅のリニューアルを決定。駅の安全性を確保する工事に加え、魅力的なデザインや機能を充実させ、駅自体を楽しめるよう「地下空間の大規模改革」を行うと発表している。
 もう一つはインバウンド需要を見越した先高感。既に本町駅周辺のタワーマンションは市内でもトップクラスの価格帯で推移しているが、今売り出されている物件は2〜3年前に土地を取得したもの。コロナ禍で外資の参入がなかったため、比較的安価に土地を仕入れることができていた。しかし、入国制限が撤廃され、これからは外資の入札が活発になることが予想される。
 谷町四丁目駅からほど近い、NTT西日本の本社ビル跡地にシンガポールの高級ホテル・カペラホテルグループの新ブランド「パティーナ大阪」が開業することが先日発表された。国内外のライバルが増えることで土地取得コストが上がり、販売価格に上乗せされていくというわけだ。

(仮称)夢洲駅のイメージ図(大阪メトロ提供)

― 中央線の穴場は弁天町
これからのポテンシャルに期待が高まる中央線沿線にあって、「他と比べても割安で将来の値上がりが期待できる」と芝崎氏が注目している物件がある。京阪電鉄不動産が港区・弁天4丁目で開発する「ザ・ファインタワーウエストコースト」だ。
 表1にまとめたのは、中央線沿線で現在販売中の新築タワーマンションの坪単価。同物件を除いた平均坪単価は約343万円。それに対して、同物件は264万円と約23%も割安な価格で販売されている。
 「港区というと都心から離れたイメージがあるが、実は弁天町駅から本町駅まではメトロで6分。さらにJR大阪環状線を使えば10分もかからずに大阪駅に着く。これだけ便利な立地で23%引きは大きい」と芝崎氏は語る。

今年9月に発表された大阪府の基準地価で商業地の上昇率1位は「箕面市船場東3―1―6」で7・3%アップ。次いで「大阪市港区弁天4―12―8」が5・9%アップ。市区町村別で見ると港区全体の商業地は5%の上昇率で府内1位。25年の万博会場となる夢洲へ大阪メトロ中央線が延伸されることが地価上昇の一因になった。
 芝崎氏は「国内外から集客が見込める万博への期待感は大きく、ベイエリアの入り口である弁天町の評価が高まっている。JRとメトロの両方が使えるアクセスの良さに加え、大阪ベイタワーのリニューアルで生活を彩る店も増えている」と分析している。

― タワマンでも希少な最上階ラウンジ
タワーならではの醍醐味(だいごみ)・眺望にも期待できるという。弁天町駅直結のアートホテル大阪ベイタワーは「大阪で有数の夜景の奇麗なホテル」として知られている。周りに高い建物が少なく、ベイエリアと都心部の両方の夜景を堪能できることから付いたコピーだが、ホテルに泊まらずとも毎日 その絶景を心行くまで独り占めすることができる。
 同物件は最上階の29階にきらめく夜景を一望できる「スカイラウンジ」とオープンエアーの空間でお気に入りの映画などを楽しめる天空のシアター「スカイテラス」が設置される。
 「個人的な一押しは、実はこの最上階のスカイラウンジです。名だたるタワマンでも最上階にラウンジがあるところは珍しい。東急不動産のブランズタワー大阪本町も最上階にスカイラウンジ〝アマテラス〟を作り、アクセスや周辺環境よりも〝アマテラスの一点推し〟でプロモーションを展開したところ、順調に販売を伸ばしています。タワマンオーナーにとってラウンジは分かりやすいステータス。仮に低層階の部屋を買っても最上階のラウンジは自由に使うことができます。京阪さんにはこの最上階の素晴らしさ、しかもベイエリアの夜景という他にはない特徴をもっとアピールしてもらいたいですね」と芝崎氏は強調する。

最上階のオープンエアスペース「スカイテラス」

ザ・ファインタワーウエストコーストの最上階・29階に設けられるスカイラウンジ

― 投資物件としての価値も
2006年に竣工した弁天町駅直結のタワーマンション「クロスタワー大阪ベイ」は築16年が経過した今も中古市場で人気が続いている。なんと、この10年で価格が1・5倍に上がっているのだ。
 不動産ポータルサイト「スーモ」で同物件の賃貸情報を検索すると、53階2LDKの家賃が55万円で設定されている(11月18日現在)。芝崎氏は「これからのポテンシャルを考えると購入後賃貸として活用するのもお薦めです。転勤や家族構成の変化があったとしても、賃貸に出したり売却をする際に有利なエリアと言えるでしょう」と話している。
 大阪市内中心部のタワーマンションは日本の平均的な所得では残念ながら購入できない水準に達してきているのが現状だ。ザ・ファインタワーウエストコーストは私たちでも手が届く「最後のタワーマンション」になるかもしれない。

タワーマンション売買で市内ナンバーワンの実績を誇る「TOWERZ」の芝崎健一氏

※週刊大阪日日新聞11月26日号掲載