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WEEKLY OSAKA NICHINICHI NEWSPAPER路線価、弁天1丁目が府内上昇率トップ!

私たちが弁天町に住む理由
2025年大阪・関西万博に向け、ベイエリアへの注目が高まっている。中でもJR大阪環状線と大阪メトロ中央線が通る「弁天町」駅周辺は路線価が府内上昇率トップになるなど、開発への期待感が価格を押し上げている。同駅を最寄駅として生活する4組の地域住民に「暮らしやすさ」について伺った。 (取材・文:森陽一 撮影:ニシグチフォト)
― 子育て環境を重視し、住宅を購入
【Fさん一家】
大阪市西区の賃貸マンションで新婚生活を送っていたFさん一家。都心で便利な一方、子どもを保育所に入れるのも一苦労、夜の治安問題などこれから子育てをしていくにあたって最適な環境を探し、弁天町に行きついた。
旦那さんは堺筋本町の会社まで電車通勤。大阪メトロ中央線で「弁天町」駅から「堺筋本町」駅は直通8分。午前8時半の始業に対して30分前に家を出ても余裕で間に合う。「港区ってなんとなく遠いイメージでしたけど、ここまで都心部に近いとは驚きました。便利すぎて通勤に困ることはありません」と話す。
5歳と1歳の2人の息子は大の電車好きで、JR大阪環状線が目の前を通る市岡元町公園がお気に入り。「レアなマリオ電車やパンダくろしおも見れるから最高」と自慢げに教えてくれた。
休日は年間パスを購入しているUSJに家族そろって出かけることが多い。思い立った時に「今からユニバ行く?」なんてことができるのもベイエリア住民の特権だ。実はUSJまで少し変わった行き方があるという。「天保山から市が運行する無料の渡し船に自転車のまま乗り込んで、桜島に渡ればもうユニバはすぐそこ。地元の人でもあまり知らない面白いルートなのでお勧めです」とにっこり。

お気に入りの市岡元町公園で遊ぶFさんファミリー

― 生まれ変わる街を見つめる
【クロスタワー大阪ベイ 町会長 小谷 悦子さん】
訪れた国は40カ国以上。ピースボートで地球一周クルーズの経験もあり、旅行が趣味の小谷さん。長年関東圏に住み、大阪とは縁がなかったが2006年、弁天町駅直結で当時日本最高層のマンション「クロスタワー大阪ベイ」の一室を購入。そこから弁天町での暮らしが始まった。
3年前には車を手放した。電車でアクティブに動き回り、何一つ不自由はないという。「阪急、阪神、大丸のデパ地下の他、難波、天王寺の映画館もよく行きます。メトロの敬老パスを使えばどこに行くにも50円だから」と笑う。
クロスタワー大阪ベイの町会長として地域振興にも力を注ぐ。「弁天まつり」「さくらまつり」「三社神社夏祭り」「盆踊り大会」などの行事は地域住民の交流の場となっている。
16年にわたって街の変貌を見守ってきた。今年4月に行われた大阪ベイタワーのリニューアル記念式典では感極まって涙が出た。「ベイタワーに芝生広場ができて、子連れのファミリーや学生など若い人たちが明らかに増えた。街は生まれ変わっている」と目を細める。万博やIRについても「雇用が生まれるのは良いこと。ベイエリアに注目が集まるのは間違いない」と期待している。

グリーンコーディネーターの資格を持ち、花壇を手入れする小谷さん

― 梅田の会社まで快適通勤
【Y・Mさん】
都島区にある実家を出て、弁天町での一人暮らしを始めて10年になるY・Mさん。以前は「本町」駅まで大阪メトロ中央線で通勤していたが、オフィスが梅田に移転したため今はJR大阪環状線を使っている。「電車でJR大阪駅まで10分もかからない。コロナ禍で自転車通勤も併用していますが、それでも25分くらい。良い運動になっています」と笑う。
実家とは環状線でちょうど半周。「会社からたまに実家に寄ってご飯を食べて帰ることも。実家に近すぎるのも市内を離れるのも嫌だったから弁天町は私にぴったりなんですよ」と程良い距離感だ。
通勤だけでなく、プライベートでも自転車が活躍する。「心斎橋、難波への買い物はもちろん、京セラドーム大阪のライブも自転車が快適。あと、大正のイケアに渡し船を乗り継いで行けるのも楽しいですよ」と話す。
 日頃の疲れを癒やすのにお気に入りの場所がある。大阪ベイタワー内にある温泉型テーマパーク「空庭温泉」だ。「港区民を対象にした割引制度があって、半額近くお得に入場できます。1日中リラックスして過ごせるのでありがたいですね」とY・Mさん。
「弁天町は幹線道路が通り、トラックなどの交通量も多いので交通安全が大事ですね」と注意事項も教えてくれた。

梅田の会社まで自転車通勤するY・Mさん

― 温かい地域のコミュニティー
【渡邊志穂さん】
「都会だけど人情味があって温かい、地域のコミュニティーがしっかり形成されている街ですね」と話す渡邊志穂さん。旦那さんは生まれも育ちも港区で生粋の地元っ子。志穂さんも港区で暮らして17年になる。分譲マンション住まいだが、近所付き合いは良好。子ども同士が仲良くなったり、同世代の子を持つお母さんとは自然と会話も生まれる。
外に出たらなじみの店の店主が「おはよう! 行ってらっしゃい!」と声をかけてくれる。「誰かがどこかで見守ってくれている。私も最初は全く知らない土地だったけど、自然に知り合いが増え、街に溶け込むことができました」と振り返る。
家族で外食を楽しむことも多い。「お刺身や海鮮なら〝とも〟と〝源さん〟。焼き鳥なら〝みの八〟が絶品。子連れでも座敷があって行きやすいし、常連のおじちゃん、おばちゃんも歓迎してくれますよ」と笑顔を見せる。
志穂さんは西区で子育てママ向けのイベント企画や運営の仕事に携わっている。「西区はママさんのつながりが深く、子育て関連の催しが充実している。西区でできてすぐ横の区でできないことはないはず。これから港区でも子育て支援のイベントなどを開催していきたいですね」と目を輝かせている。

健康志向の「ビオラル」コーナーがお気に入り。ライフ弁天町店で買い物をする渡邊さん

※週刊大阪日日新聞8月27日号掲載